仲裁は、当事者が紛争の解決を合意により(裁判官でない)第三者に委ねる手続きをいいます。国際仲裁は、主に、異なる国の当事者が仲裁を行うこと、または、当事者にとって第三国で仲裁を行うことをいいます。(国際仲裁を含む)仲裁は、広く裁判外紛争解決手続き(ADR)の一種です。

国際取引において、契約段階で仲裁合意をすることは一般的になっています。

何故、仲裁か

何故、訴訟でなく仲裁を選ぶのでしょうか。主な理由は、「中立性」と「執行性」です。例えば、日本企業と中国企業が取引をする場合、日本企業は中国で裁判をしたくありませんし、中国企業は日本で裁判をしたくありません。そこで、仲裁地として、例えば、香港やシンガポール、仲裁人として英国人を選ぶことにより「中立性」を担保することが可能です(現実には、交渉上の力関係により当事国の一方が仲裁地に選ばれることもよくあります)。

また、中国企業が日本における裁判に同意し、日本企業が勝訴判決を得たとしても、中国企業がその判決に従わない場合、強制執行をしなければなりません。ですが、中国企業が日本に資産を有していれば別として、中国で日本の判決を執行することはできません(条約により判決の執行を相互に認めている国もあります)。仲裁の場合、ニューヨーク条約により、中国を含む約160か国において、仲裁判断を執行することが可能です。これが「執行性」です。

その他、原則公開で行われる裁判と異なり、「秘密性」を保てることも理由の一つにあげることができます。

仲裁以外のADR

仲裁は費用が高額になりがちであることから、敬遠されることもあります。

仲裁以外のADRとしては、調停(conciliation)と斡旋(mediation)が典型例です。これらの手続きは当事者間の交渉に第三者が入ることで早期の紛争解決を図るもので、両者の違いは、調停(conciliation)が、調停人が和解案を提示するなど、第三者がより主導性を発揮する点にあります(両用語はよく混同して用いられます)。

また、専門性のある中立的な第三者が拘束力のない判断を下す制度もあります。例えば、信用状に関する紛争において、国際商業会議所(ICC)のDOCDEXは、当事者が提出した書面のみに基づいて迅速かつ低費用で判断を提供する紛争解決サービスです。

当事務所は、国際仲裁その他ADRの代理を行います。

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